ドラッグストアは自社アプリのプッシュ通知で集客!激戦市場で地域No.1になるアプリ戦略
今や私たちの暮らしに欠かせないドラッグストア。毎日食品の買い出し目的でドラッグストアに出かける方も多くいらっしゃいます。ドラッグストアは鈍化傾向にあるとはいえ成長が続いており、店舗数も着実に増えています。そして「ドラッグストアコスモス」や「マツモトキヨシ」など、大手を始めとした各ドラッグストアがしのぎを削っている状態です。
現在では一昔前のチラシやDM、新聞の折り込みチラシといったアナログ的な集客手法の効果は薄れつつあり、webサイトやSNS拡散などデジタルの集客手法が盛んにおこなわれています。この状況の中で、大手に限らず中小規模のドラッグストアでもデジタルの集客で効果を出すことが求められています。そして大手のドラッグストアがこぞって利用しているのが、自店舗のお店アプリを利用した集客です。
食品や日用品など実質スーパー的な性質を持つドラッグストアでは、他ドラッグストアだけでなく小売業界全体を競争相手にしないといけません。そして自店舗のお店アプリを制作して集客する方法は規模に関わらず、自店舗ならではのプッシュ力の強い集客を行うのに有効です。
そこで今回はドラッグストアの集客方法でトレンドになっている自店舗のお店アプリについて詳しく解説。「ドラッグストアの経営を担当しているが、どう集客を行えば成長につながるか悩んでいる」という方はぜひご覧ください。
ドラックストアは激戦市場!
冒頭でも述べましたが、ドラッグストア市場は鈍化傾向にあるとはいえ成長が続いています。
2000年には3兆円にも達していなかった市場規模が、2010年には5兆円を軽く突破。そして2018年には7兆円を超えました。これは医薬品関係の商品の売り上げ増加もありますが、医薬品だけでなくトイレットペーパーなどの日用品、そして冷凍食品など、スーパーと変わらない幅広い取り扱いによるところも大きいです。最近では青果店から直接仕入れた新鮮な野菜や生のお肉など、よりスーパーに近い状態になっています。
さらにドラッグストアの魅力は、日用品や食品などが通常のスーパーより安い場合も多いこと。いわゆるディスカウント方式で大量に商品を仕入れることで単価を下げ、顧客の手の届きやすい価格で商品を販売できるように工夫がされています。そして日用品や食品で集客を行うことで医薬品の販売にもつなげ、売上を増加させています。
すでに百貨店の市場規模より大きくなっており、第二のスーパーとして既存のスーパーからも顧客を奪うほど前進しています。
しかしそれだけにドラッグストアは厳しい値下げ競争などにさらされています。また大手のドラッグストアを例にすると、ドラッグストアAがある100m先にはまた別のドラッグストアBがあるなど、近い場所で複数のドラッグストアが客引きで争うことも多いです。
このような状況で、特に中小規模のドラッグストアは集客方法を工夫しないと生き残っていけない可能性があります。
ドラックストアの集客、アナログ手法だけでは難しい?
従来のアナログ手法も未だに使われていますが、正直アナログの手法には課題があります。
ピンポイントな集客ができず、コストがかかる
アナログの集客方法では、チラシやDMなど、紙に印刷した媒体を元に集客を図ります。しかしチラシやDMなどは相手を選べません。そのためチラシやDMが届いた方がドラッグストアの顧客になってくれるとは限らず、大量に配布しても集客効率が悪い点が弱点となります。
またアナログの集客方法では媒体の印刷費などのコストがかかります。大量に印刷すればするほどコストが嵩みます。
紙のカードは使いにくく、忘れられやすい
紙のポイントカードやスタンプカードなどのロイヤルティプログラムを顧客に提供するドラッグストアもあります。しかし日本人の財布には大量のカードが入っており、ポイントカードやスタンプカードを出すだけでも一苦労です。ですからあなたのドラッグストアのポイントカードやスタンプカードを出すのを面倒くさがる方もいらっしゃるはずです。
またポイントカードやスタンプカードが埋もれるほどあるということは、顧客が競合店舗とあなたのドラッグストアのポイントカードやスタンプカードの見分けが付かないことにもつながります。結果忘れられて使われなくなってしまうケースも発生します。この場合せっかく作ったポイントカードやスタンプカードが無駄になってしまいます。
リアルタイムの販促ができない
アナログの媒体というのは、総じてリアルタイムでの販促ができません。
例えば1日限定セールなどを開催するときも、アナログの媒体では発信が遅れ、大規模の集客へつなぎにくいです。また数時間限定のセールなどをアナログで発信するには無理があるでしょう。その場その場に応じた柔軟な情報発信ができないのも、アナログ集客のデメリットです。
従来のデジタル集客も課題が多い
またデジタルの集客にも、いくつか課題があります。
プッシュ力が弱い
デジタルの媒体は、インターネット上にWebサイトやSNSなどを公開した情報を発信し、集客につなげます。しかしデジタルの集客ツールはプッシュ力が弱いものも多く、伝えたい情報を上手く伝えきれないデメリットもあります。
あまりプッシュをし過ぎると顧客が逃げてしまう場合もありますが、しっかり「セグメント(顧客情報をしっかり分類すること)」を行っているのならば、ターゲットとなるユーザーには確実な販促につながるよう、プッシュして情報を発信したいものです。
他社の情報に埋もれる可能性がある
この弱点は特にWebサイトやポータルサイトに多く見受けられます。Webサイトでは自社の情報を自由に発信して、集客につなげられるメリットがあります。ただししっかり集客するには指定したキーワードで上位表示させる「SEO(検索エンジン最適化)」対策なども必要で、上手く行かないと上位に表示されない、誰も見てくれないWebサイトになってしまいます。
またポータルサイトでは他の競合店舗も情報を発信しています。ですから掲載費がかかるだけではなく、他競合店舗の情報にあなたのドラッグストアの情報が埋もれてしまう危険性もあります。またデザインなどの自由度も低く、独自性を打ち出しにくいのもデメリットです。
自店舗のアプリで従来の集客方法の弱点をカバー!そのメリットとは
今まで紹介したデジタルやアナログの集客方法の弱点をカバーできるのが、自店舗のお店アプリです。自店舗のお店アプリを制作すると、次のようなメリットがあります。
プッシュ力が強く、ピンポイントで集客ができる
自店舗のお店アプリでは自社のお得なセールやクーポンなど、顧客にとって有益な情報をプッシュ通知という形で発信できます。プッシュ通知は顧客のスマホ画面に目立つ形で表示される上に、バイブレーションなどで通知がすぐ分かります。またスマホのホーム画面に新着分はアイコン表示されます。このようにプッシュ力が強いのがメリットです。
またランダムにセールやクーポンを発信するのではなく、「この顧客は1回来店しただけだから、続けて来店してもらえるように医薬品20%OFFクーポンを配布して集客しよう」、「この顧客は何度も来店してくれているから、お気に入り商品の類似商品の新着セール情報を発信しよう」など、ユーザー属性に応じて適切な情報発信が可能です。
一度インストールされれば情報が埋もれにくく、忘れられにくい
自店舗のお店アプリは一度インストールされれば、独自で情報を発信できます。ですからポータルサイトなどと比較すると自店舗の情報が埋もれにくいのが強みです。また自店舗のお店アプリにデジタルポイントカードやスタンプカードを用意すれば、顧客は財布からポイントカードやスタンプカードを出す手間から解放され、ポイントカードやスタンプカードを使ってくれやすくなります。ロイヤルティプログラムの実施にも効果を発揮します。
また顧客のスマホに常駐したままセールやクーポンなどのお得な情報をプッシュ通知できるので、自店舗が忘れられる心配が一気に減ります。そして継続して顧客をフォローできるようになります。
リアルタイムで柔軟な集客ができる
自店舗のお店アプリでは例えば自店舗に「ビーコン(情報発信機)」を置いて、自店舗周辺にいる相手に1時間限定クーポンを配布するなどのテクニカルな集客が可能です。他にも1日限定のクーポンなど、その場その場に応じた柔軟な情報発信が可能です。
これにより「内のドラッグストアは水曜日に客足が遠のくから、水曜日の集客にも力を入れたい」といったときに、水曜日限定のセールやクーポンなどの情報を発信して客引きにつなげられます。
このように、スマホアプリには色々なメリットがあります。今や1人に1台はスマホを持っているのが当たり前の時代になっており、それに応じてスマホアプリの利用状況も年々増加傾向にあります。
実際2018年度世界でダウンロードされたアプリは1940億件以上となっており、2016年から35%も増えているというすごい結果になっています。
スマホはすでに消費者のライフスタイルを支えるインフラの1つとなっており、スマホアプリの重要性も増しています。ですから顧客とのタッチポイントとして自店舗のお店アプリを利用する方法は、現代に合った集客方法と言えます。
大型ドラッグストアのアプリ活用事例3選
ここからは大型ドラッグストアのアプリ活用事例を、3つご紹介していきます。
サンドラッググループ公式アプリ
1957年に創業した大手ドラッグチェーン「株式会社サンドラッグ」。株式会社サンドラッグでは、「サンドラッググループ公式アプリ」を提供しています。まずは顧客が近隣のお気に入り店舗を登録します。するとお気に入り店舗のチラシがスマホ画面いつでも閲覧できるようになり、セール情報などがプッシュ通知されるようになります。また不定期ですがクーポンも配布されます。
そして現在地周辺など、自分が行きたいサンドラッグ店舗の情報をその場でサッと調べられるのもメリットになっています。
あなたのドラッグストアでも、自店舗の情報をアプリでプッシュ通知して、チラシも簡単に閲覧できるようにすれば集客効率が上がるでしょう。また自店舗がチェーンであれば顧客周辺の自店舗情報をGPSなどで簡単に把握できるようにすれば、集客につなげられます。
マツモトキヨシ公式アプリ
「ダンディ坂野」など有名タレントの起用で話題になり、現在も着々と販路を広げている「株式会社マツモトキヨシ」。株式会社マツモトキヨシでは、「マツモトキヨシ公式アプリ」を提供しています。マツモトキヨシ公式アプリでは、デジタルでポイントカードを提示できる機能があり、スマホでサッとお買い物時にポイントを貯められます。
また「アクティブリワード」というユニークな機能があり、目標の体重に近づけるための運動量や体脂肪量の測定もできます。そして目標達成によりマツモトキヨシのポイントゲットなどの報酬を獲得できます。
他にもオンラインストアに簡単にアクセスできたり、オンラインストアのお気に入り商品を簡単に確認できる機能もあります。
あなたのドラッグストアでもポイントカードやスタンプカードをデジタル化して利便性を上げることで、ポイントカードやスタンプカードの利用率向上につなげられます。また独自の報酬獲得プログラムを用意してポイントなどをプレゼントすることで、アプリの利用率や集客率の向上も可能です。
さらにオンラインストアとの連携機能を付ければ、オンラインストアでの売上拡大にもつなげられます。
ココカラファイン公式アプリ
神奈川に本社のある「株式会社ココカラファイン」は、「ココカラファイン公式アプリ」を提供しています。ココカラファイン公式アプリでは店舗で使えるクーポンが配布されたり、チラシを閲覧できたりと、自店舗のお店アプリとして必要な機能が一通りそろっています。さらにココカラファイン公式アプリ独自の、「ファイン」と「スクラッチ」プログラムがあります。
ファインは毎日ログインなどでプレゼントされ、100ファイン=1ココカラポイントで交換できます。(「ココカラポイント」はココカラファイン各店舗などで使える独自ポイント)またスクラッチは毎日ログインやココカラファイン各店舗にアプリでチェックインするとゲットでき、こするとプレゼントを入手できます。
あなたのドラッグストアでもポイントや特典がもらえる独自のロイヤルティプログラムを自店舗のお店アプリで提供すると、顧客をリピーターにして、最終的に優良顧客へと引き上げられます。またチェックイン機能などを活用して、顧客の店舗への来店回数を増やすことが可能です。
競合は同業だけでなくコンビニやスーパーも!アプリで集客力アップを狙おう
前述しましたが、最近のドラッグストアは青果市場の野菜や、豚バラ肉など生の肉も取り揃え始めるなど、従来よりスーパー的な性質を帯びています。それだけに、競合は同業のドラッグストアだけではありません。同じように生鮮食品や日用品、冷凍食品などを取り扱うコンビニやスーパーとも競り合っていく必要があります。
またコンビニやスーパーは医薬品の取り扱いを増やしたりするなど、よりドラッグストアに近い販売形態をとり始めています。このようにドラッグストア、コンビニ、そしてスーパー間に明瞭な線引きができないのが現在の小売業界の現状です。そして現在ではコンビニやスーパーも低価格路線ではなく、独自性を打ち出しやすい自店舗のお店アプリを利用したリピート集客などに力を入れ始めています。
プッシュ通知で情報を積極的に発信しつつ、デジタルポイントカードやスタンプカードなどロイヤルティプログラムまで一括化して提供できる自店舗のお店アプリのポテンシャルは高いです。業種に限らず、自店舗のお店アプリを利用して集客を行う姿勢が、今後の販促に求められているのかもしれません。
まとめ
今回はドラッグストアの集客に自店舗のお店アプリが有効なことを、メリットや大手の活用事例などさまざまな点から解説してきました。ドラッグストアに限らず、あらゆる業種で今自店舗のお店アプリが活用されています。あなたのドラッグストアでも自店舗のお店アプリを制作してプッシュ通知やロイヤルティプログラムなどを提供することで、売上拡大を狙えます。
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