美容クリニックもDXの時代へ|女性がリピートしてしまうアプリとは
女性が美しさを求めて通う美容クリニックでも、DXの流れが起きています。システム導入等により経営効率化、コスト削減などへ動くクリニックが増加。
美容クリニックにおいて女性がリピートしてくれる体制を作るには、アプリの活用も重要です。
今回は美容クリニックの競争が激化している理由やリピート成功の秘訣などを紹介します。
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美容クリニック業界の競争激化!リピート集客がカギ
美容クリニック業界は競争が激化しています。最近の美容クリニック業界の動きや重要になっているポイントを解説します。
美容クリニックの市場規模は年々増加
美容クリニック業界の市場規模について、いくつか興味深いデータがあります。
たとえばモバイルデバイス等に関連する調査で有名な「矢野経済研究所」の調査では、美容医療の市場規模が増加傾向にあることが判明しています。
- 2014年:2,833億円
- 2017年:3,252億円
- 2019年:4,070億円(5年で1.4倍に増加)
ちなみに、過去は「外科手術>非外科施術」の傾向がありましたが、2017年には構成比が「外科手術<非外科施術」へと変化しました。
スマートフォンやSNSアプリなどの浸透によって、クリニックなどの情報が手軽に入手できるようになったことや、収集方法の多様化が影響していると思われます。
また「株式会社トリビュー」の調査では、美容医療を行う理由として、
- 1位:コンプレックス解消:53%
- 2位:理想の自分を実現する:45%
- 3位:心地よくなりたい:36%
がトップ3でした。(16〜59歳の男女2,810人を対象した調査)
現在ではこうした悩みを解決するために、多数の美容クリニックの紹介ポータルサイト・アプリが出回っています。
美容クリニックで新規顧客を獲得するには膨大な費用がかかる
美容クリニックにおいて新規顧客を獲得するのは簡単ではありません。
まずマーケティング全体において、「1:5の法則」というのがあります。これは「新規顧客の獲得には、既存顧客の5倍のコストが発生する」という概念を簡潔に表現した言葉です。
既存顧客がすでにクリニックのブランドを認知しているのに対して、新規顧客は新たにクリニックとタッチポイントを持つ必要があります。最初のタッチポイントを持つための宣伝や媒体の用意などにコストが発生するため、新規顧客の獲得には膨大なコストがかかるのです。
さらに美容クリニックでは、
- スタッフの用意
- 施術設備の準備・契約
- 土地・施設の確保
など、サービスが提供できる環境を整えるだけでもかなりのコストが掛かります。準備をするだけでもコストが発生するのに、サービスを提供開始してから新規顧客を獲得する際にはまた別のコストが掛かるのがネックです。
さらにスタッフや設備等は定期的に変化するので、そのたびにコストが発生します。こういったコストを上手くミニマムにまとめながら経営を行えるかも、美容クリニックの成功を左右するポイントになるでしょう。
DX化を進めてコストを削減、業務効率化する流れができる
美容クリニックにはコスト面以外でも、
- デジタルコンテンツを施策へ回し切れていない
- データドリブンで分析しながら投資を最大化できていない
- 予約ベースでものを考えてしまうので、正確な売上計測ができていない
といった課題が発生していました。
こういった課題を解決するために、デジタルシステムの利用を検討・実際に導入を行う美容クリニックが増加しています。
アプリといった形態で提供されるデジタルシステムでは、
- デジタルコンテンツを集約してリアルタイムに管理できる
- データドリブンで必要なデータを取得・分析して投資配分を最適化できる
- 予約ベースではなく他の指標でも多角的に売上計測ができる
といった特徴によって美容クリニックをサポートしています。
アプリを導入するだけでなく、結果的にDXを達成して、マーケティング等を進化させている美容クリニックが増えているのがポイントです。将来的にはレセプションの対応全AI化、なども考えられます。
美容クリニックでもIoTといった最新技術に詳しい人材を雇い、活用するのが重要になってきているのは、IT化が美容クリニック全体で進んでいるからです。
リピート集客がより重要になってきた
企業目線になってしまいますが、美容クリニックでは1人からどうやって売上を確保するか、つまり上手く「LTV」を延ばしながら利益を確保するかが重要になっています。
そもそも美容クリニックに限らず、飲食店・アパレルなどの業種でも「パレートの法則」という法則が当てはまります。「2割(のリピーター)が全体の8割(の収益)を発生させる」という概念であり、これをベースに目標を立てたりする店舗・クリニックは多いです。
8割が新規顧客でも、2割のリピーターを確保できていれば売上は確保できます。パレートの法則通りに数値が推移するとは限りませんが、新規顧客の獲得だけを考えていると顧客全体の中でリピーターの割合が少なくなり、売上にも悪い影響を与えてしまう可能性があるので注意しましょう。
リピーターの集客には、個々にパーソナライズした施策を行う必要があります。アナログでは正確なパーソナライズ手法を取るのが難しいですが、アプリなどのデジタルツールではデータドリブンで掘り下げて分析を行い、施策へ活かすことが可能です。
上手くデジタルツールを活かしながらリピート集客を行えるかも、美容クリニックにおいてマーケティングを成功させるカギになってきています。
予約が取りやすいかなどを重視!リピートしたくなる美容クリニックとは
リピートが進む美容クリニックには次のような特徴があります。
予約が取りやすく通いやすい
美容クリニックでは
- 電話
- 問い合わせフォーム
などでの予約が考えられます。電話の問い合わせはスタッフを用意してスムーズに回るようにしておくべきですが、それ以上に問い合わせフォームの準備が重要になってきます。
予約が取りやすいフォームを作るには、
- 施術内容をチェックで指定できる
- 対応を行う担当者をすぐ指定できる
- 日時指定をカレンダー形式で直感的にできる
といった条件をクリアする必要があります。
予約を入れたいときに入れられるシステムを導入すれば、継続的な来院にもつながって売上確保も実現するでしょう。
各予約方法のカスタマイズを、初心者でも気軽に実現できるシステムを導入できるかがポイントです。カスタマイズの度合いも違うので、トライアルなどで事前に操作を確認できると安心ですね。
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リアルタイムにコンテンツが更新される
美容クリニックにおいて、更新遅延はよくありません。
- 誤情報の受取
- クリニックが閉まっているのに来てしまう
といったトラブルが発生するからです。
こういったトラブルを防ぐためにも、美容クリニックが保有している各コンテンツをリアルタイムに更新・確認できるシステムの導入が重要になってきます。
- SNSをこまめに更新する
- 公式サイトの管理体制を整備しておく
といった準備を行いながら、システムで集約してトラブルが起きていないか確認ができると安心です。
また広告を出している場合は、キーワードの選定や変更、配信範囲や期間設定などもタイムリーに行う必要があります。最適化していないと無駄な費用が発生するので注意してみてください。
適切なタイミングでのアプローチがある
美容クリニックへ訪問するお客様は、それぞれ状況が違います。
- 初来院
- 定期的な訪問
- 久しぶりの訪問
それぞれのタイミングで適切なアプローチを取れるかが重要です。
- 初来院:ユーザー属性を詳しくヒアリングする
- 定期的な訪問:ヒアリング内容や来院内容を履歴として活用する
- 久しぶりの訪問:訪問理由やしばらく離れていた原因を考える
といったアプローチでよりパーソナライズした施策が取れるようになるでしょう。
ただし、タイミングによって使うべきツール・およびその機能が変わってきます。しばらく訪問していない方に何度も通知を送るのははばかられますし、初来院後にまったく通知が来ないのも変です。最適な情報配信頻度というのも理解しておくとよりマーケティングの確度が上がるでしょう。
相談しやすい環境が整っている
相談しやすい環境は、
- お客様が担当者に必要な情報を提示しやすい
- 定型的な作業は上手く自動化して相談ハードルを下げる
といった点を意識しながら構築していきます。
たとえば相談ハードルを下げる方法として、「AIチャットボットの活用」が考えられます。AIチャットボットでは担当者が入力したデータベースを基に定型的なお客様の質問に自動応答が可能です。
さらに、過去の応答履歴をもとに学習を行うことで、さらに細かい応答ができるようになります。今ではすでに学習済みデータを導入しているAIシステムもあり、そういったシステムはすぐに細かい対応ができるようになっているので実用性が高いです。
AIチャットボット導入で一次対応の自動化や、スタッフ対応の負担削減などが見込めるでしょう。
このように各ツールの利点を活かして相談しやすい環境を構築していきましょう。
アプリに情報を集約しよう!自社アプリ導入でリピートされる美容クリニックを作るコツ
ここからは自社アプリ導入で何ができるのか、順番に解説します。
施術経過写真を掲載可能
美容整形では、実際の施術イメージ・風景を確認できると安心できます。アプリ内に施術経過写真などを豊富に用意しているとお客様の不安を解消できるでしょう。
- 痛みや腫れはあるのか
- ダウンタイム中傷跡がどうなっていくのか
といった点も一緒に確認ができるとより安心感を与えることができます。
写真点数は多めに、それでいて施術内容ごとに細かく用意できるとよいでしょう。スクロールやカルーセルなどで気軽に確認できるようにするのも重要です。
部位といった多様な条件から必要な情報を検索
- 部位ごとにどうやって施術が行われるのか
- 施術内容の名称はどうなっているのか
といった内容を素早く確認できる仕組みも重要です。
- 検索バーを設ける
- よく調査される内容をメニューを用意してまとめておく
といった工夫で自社アプリのUXは向上するでしょう。
また、ユーザーからのフィードバックを基にアジャイル的に改善・アップデートができるようにしておくとさらに良いです。
レビューなどを確認できる
実際の施術を受けたお客様へ、レビューを依頼してアプリへ反映するのも重要です。
- 手術の痛み
- コスト
などを直接アプリ内で確認できるようにしておくと、よりお客様のファン化、リピーター化につながります。
レビューは美容クリニックへの満足度が高いユーザーを率先して採用するようにしておきましょう。また、悪いレビューについても真摯に対応して改善に活かす姿勢も重要です。
予約・相談をアプリ1つで完結できる
予約や相談をツールをまたいで行うのは面倒です。そこでアプリへ各機能を集約して、予約・相談までアプリ内で完結できるようにしておくと利便性が向上します。
予約フォームは、
- スマートフォンでも気軽に予約できるようにタップ選択式をベースにする
- スムーズに画面を進められるようにページ内容を工夫する
といったポイントがあります。
また相談についてはオンラインでカウンセリングできるよう、遠隔通話などの機能を搭載しておくと更に良いです。
インセンティブ制度も用意できる
美容クリニックの性質にもよりますが、ビジネス面でインセンティブ制度を用意しておくとリピーターを増やせます。
たとえば某有名ポータルアプリでは、
- 来院予約
- 施術の実行
- レビュー投稿
といった対象のアクション実行で、一部の費用がポイントでキャッシュバックされる制度を設けています。
キャッシュバックを行う際は、写真の掲載といった美容クリニックの利益となるアクションを条件にしておくとアプリ情報が豊富になり、さらなるリピーター創出へつなげられるでしょう。
店舗アプリなら美容クリニックでも簡単に運営できるアプリを作れる
「店舗アプリDX版 raiten」は、アプリ開発に関する専門知識、スキルがなくてもアプリを制作・配布できるサービスです。
主に中小の地元に根差している店舗様にお使いいただいており、今までの導入実績は、
- 導入企業:900社
- 導入店舗:8,000店舗
を超えています。
- 決済・予約といった機能の搭載・連携が可能
- デジタルポイントカードやスタンプカードをアプリ内へ搭載できる
- 分析などをサービス内で一括して実行可能
- 業種、ブランディングに合わせたフルデザイン制作
- サクセスサポートガイド・動画などを完備
- ブログ感覚で気軽にアプリの更新が可能
- MA(マーケティングオートメーション)機能で来店〇日後に自動プッシュ通知
- PWA・PCサイトも同時作成・運用が可能
といった特徴でお客様のマーケティングを加速するお手伝いをしています。
一度作ってしまえばその後の運営は簡単にできるのもポイントです。
気になる方はぜひお問い合わせくださいませ。
まとめ
今回は美容クリニックの競争が激化している理由やリピート成功の秘訣などを解説しました。
美容クリニックではリピーターの増加やDXなどを意識して改革を行う必要があります。そこでアプリ活用といった方法で上手くコンテンツを集約して施策を効率よく回すのが重要です。
またデータドリブンの経営ができるように、アプリ以外のデジタル改革も進められるとより良い戦略で動けるでしょう。ぜひアプリをDXに役立ててみてください。