スマホ決済・デジタルチケットを組み合わせたアプリ活用法|コロナ禍で需要が加速
新型コロナウイルスは、私たちの支払方法にも変化をもたらしています。実店舗で、現金支払いをしようとする方が減少しているのです。
「現金のやり取りは、コロナウイルスを媒介するのではないか」と不安視する方が増えているからです。代わりに広まっているのが、スマホを介したキャッシュレスな支払いです。アフターコロナ(コロナ後の世界)を見据えても、キャッシュレスな支払いの利便性を感じた方は継続してキャッシュレス支払いを利用するでしょう。
安心できる決済方法をお客様に提示できるようにするためにも、店舗側では今後スマホ決済やデジタルチケットなどの活用が重要になるでしょう。デジタルチケットに関しては従来の紙のチケットに代わって、新しい集客方法になることが期待されます。
今回はコロナ禍での営業に関して不安を持っている方に、スマホ決済やデジタルチケットの重要性、そしてデジタルチケットと自店舗アプリを紐づけて集客を行う方法などを分かりやすくご紹介していきます。
コロナの影響により非接触型支払い・デジタルチケットの需要拡大
スマホ関連の調査で有名な「MMD研究所」は、2020年4月22日に「新型コロナウイルスによる支払い方法の変化に関する調査」を行いました。対象は、スマホを利用している18歳~69歳の男女合計5,530人です。
- 支払方法の最上位は依然として現金だが、最近3カ月の消費行動は減少
- 新型コロナウイルスの影響で、2割に支払方法の変化が起こった
- 2割の方に追加調査を行ったところ、スマホ決済系のサービス利用が増えている
その結果、上記のことが判明しました。
やはり実店舗への来店などが減少した分、人々の消費行動は以前より減少しているようです。実店舗はしばらくの間、厳しい経営を迫られるでしょう。
また新型コロナウイルスの影響で、支払方法の変化が2割の方に対して発生しました。
特に現金に関しては、
- お金を触る行為自体に感染リスクを感じるから
- 現金が一番接触が多くて汚いと思うから
などの理由で敬遠されており、接触の多い支払方法をお客様が嫌がる場合が多いようです。
接触が多いという点は、機器に挿しこんで読み取る必要のあるクレジットカードやデビットカードなども同じになります。
その代わりに利用が伸びているのが、QRコード決済や非接触型決済などのスマホ決済です。スマホ決済では現金の手渡しは発生しませんし、また店員とお客様のやり取りも最小限で済みます。
具体的には、
- QRコード決済:78.9%増加
- 非接触型決済:65.3%増加
と大幅な利用率上昇になりました。
また従来紙で配布されていたチケット(クーポン)ですが、こちらもコロナウイルスの影響で電子化が加速しています。
業界団体は、「新型コロナ感染拡大予防ガイドライン」を発表しました。そしてそれに準拠する形で、デジタルチケット販売用のサイト構築キャンペーンを提供する企業が出てきたりと盛り上がりを見せています。
- スマホ決済
- デジタルチケット
今後は上記2つのデジタルサービスがアナログな方法に代わって注目を集める可能性が高いでしょう。
非接触型支払い(電子マネー)について
スマホ決済とは、「QRコード決済」「非接触型アプリ(電子マネーアプリ)」での決済を統合した表現です。スマホで行われる支払は、全般的にスマホ決済とひとくくりにまとめられます。
スマホ決済を利用すると、ユーザー側には、
- 現金のように小銭やお札を取り出す手間がなく、スムーズな決済が可能
- スマホだけで決済が完了するので、支払いがスピーディー
- ポイント還元率増加やクーポン配布などのキャンペーンが利用できるので、お得なお買い物ができる
などのメリットがあります。
また店舗側にも、
- 各スマホ決済を使っているユーザーを新規顧客として囲い込める
- 店舗接客やレジ締めなど、決済に関する作業の負担が減少する
- サービス提供側のキャンペーンを活用して、さらなる客引きが可能である
などのメリットがあるので活用したいところです。
【電子マネー系】
電子マネー系は、スマホ内ICチップを読み取り端末に近づけてスキャンする形式で決済を行います。
スマホ内に電子マネー用アプリを入れて決済を行いますが、決済を行う際お客様側でアプリを立ち上げる必要はありません。また端末にかざすだけで決済が完了するので、スマホ決済の中では特にスピーディーな決済が可能です。
その代わり、店舗側では専用端末を用意する必要があります。また、サービス側で開催される大々的なキャンペーンが少ないのも注意しておきましょう。
電子マネー系には、次のような種類があります。
■交通系:鉄道など、公共交通機関を提供する企業が運営する決済サービス
- Suica(スイカ)
- PASMO(パスモ)
■流通系:小売系などの流通に関する企業が提供する決済サービス
- WAON(ワオン)
- nanaco(ナナコ)
- 楽天Edy(ラクテンエディ)
■クレジットカード系:クレジットカードのサービス会社が提供する決済サービス
- iD(アイディ)
- QUICPay(クイックペイ)
【QRコード決済系】
QRコード決済系とは、QRコード(場合によってはバーコード)を介して決済を行う方式です。
- ユーザースキャン方式:ユーザーが、店舗側に設置してあるQRコードを読み込む
- ストアスキャン方式:店舗側で、ユーザーがアプリ上で提示したQRコードやバーコードを読み込む
の2タイプが存在します。
電子マネー系とは違い、アプリごとに立ち上げて決済を行う必要があります。どの決済タイプに対応しているかは、店舗ごとに異なるのも特徴です。
QRコード決済では、頻繁にキャンペーンが開催されています。大々的なキャンペーンも多いので、キャンペーンを利用しながらの販促は電子マネー系よりしやすいかもしれません。
また店舗で導入する際も、電子マネー系に比べて費用が掛かりにくいのもメリットになっています。
ただし、決済スピードは電子マネー系より多少遅いです。
購入金額などは関係ないのでスタンプを貯めるハードルが低く、お客様の来店のきっかけを作れるのがメリットです。
- PayPay
- d払い
- au PAY
- ファミペイ
- 楽天ペイ
- LINEpay
- メルpay
デジタルチケットについて
デジタルチケットとは、電子化したチケットのことです。新型コロナウイルス以前からシェアを伸ばしていましたが、感染リスク低減などのメリットからさらに利用が促進されています。
チケットをデジタル化して提供できるようになると、次のようなメリットがあります。
- スマホ決済と同じように非接触型なので、コロナウイルスの感染を防げる
- 紙代や印刷代などが掛からないので、コスト削減にもつながる
- ログインなどの仕組みが用意できるため、不正利用などのリスクを減少させられる
デジタルチケットには、主に次のようなタイプがあります。
ギフトチケットタイプ
家族や友達に贈るギフトを、電子チケットで代用するタイプです。
- egift
- プチギフト
- giftee
など、さまざまなギフトチケットサービスがあります。
従来贈り物をするときは、「実店舗などで選定を行う必要がある」「製品を直接贈るのでスマートではない」などのデメリットがありました。
しかしギフトチケットタイプだと、
- インターネットで贈りたいチケットの選定を完結可能である
- 電子タイプなので相手側も手軽に使えて便利
などのメリットがあります。
クーポンタイプ
店舗集客の際に関係してくるのは、クーポンタイプの電子チケットです。
ポータルサイトに自社の情報を掲載し、そこからクーポンをダウンロードして店舗でお客様が使用するのが一般的な形になります。
- グルーポン
- ホットペッパー
- EPARK
などが有名なサービスです。
自店舗で紙のクーポンを配布すると、「新規顧客獲得用に配布するのが難しい」「お客様が、クーポンを使うのを忘れる可能性がある」「財布などでかさばって使いにくい」などのデメリットがあります。
一方クーポンをデジタル化すると、
- ポータルサイトを通して、広い地域で新規顧客獲得が可能
- プッシュ通知などと組み合わせれば、クーポンの使い忘れを防止できる
- デジタル化されているので、かさばらずスマートに使える
などのメリットがあります。
現在各地方ベンチャーが、クーポン系の電子チケットサービスを続々リリースしています。無料提供も行われているので、一度チェックしてみてもよいでしょう。
入場券タイプ
チケットと聞いて一番思い浮かべやすいのは、この入場券タイプかもしれません。
- 動物園
- 遊園地
- 音楽フェス
など、さまざまな施設やイベントでチケットが使われています。
入場券タイプのチケットでは、長年転売問題が発生していました。チケットを購入した人が、利益を出すために不当に高い金額でフリマサイトなどにチケットを出品し、欲しい人に売りつけるトラブルが頻発していたのです。
音楽業界などは、頭を悩ませていたチケット転売問題を解決するためさまざまな対策を行いました。電子チケットの活用も、その一つです。
電子チケットは、購入した人の履歴などを細かく保存して残せます。その分「この人は転売目的で他サイトにチケットを販売している」などの紐づけが簡単にできて便利です。
また紙のチケットでは、券をもぐ作業などが発生する分人件費が高くなります。デジタルタイプにすると人的な作業部分が減るので、人件費削減にも役立ちます。
次の章からは、店舗に最も関係するクーポンタイプのデジタルチケットを活用した集客方法にフォーカスしていきます。
スマホ決済とデジタルチケットの活用方法
ここからは、スマホ決済とデジタルチケットを活用した集客方法をご紹介していきます。
1.店頭支払いにスマホ決済を導入する
新型コロナウイルスの中まだ現金以外のキャッシュレス決済に対応できていない場合は、スマホ決済サービスを最低限導入しておきましょう。
現金だと実店舗での支払を敬遠され、さらに来店数減少に拍車が掛かってしまうかもしれません。
スマホ決済で一番導入しやすい、QRコード決済はおすすめです。
たとえば「PayPay」は2021年9月30日まで決済システム利用料など、各手数料が無料になっています。手数料を低く設定しているサービスも多いので、キャッシュレス決済に導入のハードルを感じる場合はQRコード決済サービスが一番手を出しやすいでしょう。
また「端末費用などは掛かるが、将来のためにも電子マネーに対応しておきたい」という方は、決済代行サービスの利用などを検討してみてください。決済代行サービスと契約すれば、電子マネーやクレジットカードなど複数の支払に対応できるようになります。
2.デジタルチケット導入
次に、デジタルチケットを導入しましょう。
自店舗アプリを制作しその中にチケット機能を搭載する方法もありますが、この方法は新規顧客獲得という点ではデメリットがあります。アプリ自体は主にリピーターにインストールしてもらうのがメインになるので、チケットを新規顧客獲得に活用するのが難しくなるからです。
「電子チケットを介して新規顧客を獲得したい」という場合は、「グルーポン」などの大手ポータルサイトに電子チケットを掲載したほうがよいでしょう。
競合と差別化する必要があるなどの注意点はありますが、広いユーザーを新規集客可能です。
3.公式アプリにデジタルチケットをリンク
ポータルサイトにクーポン掲載が終わったら、次はそのページを独自のアプリにリンクするなどの施策を取りましょう。ポータルサイトのみの運営だと、やはり集客に限界があります。
しかし自店舗アプリと連携させることで、さまざまなメリットが受けられるので集客が有利になります。
たとえばアプリ内で、自店舗が電子チケットを用意していることをお客様に紹介可能です。 またプッシュ通知で、お客様に気づいてもらいやすい形でクーポンの存在を示したりもできます。
結果的に、
・アプリからデジタルチケットサイトにアクセスしてもらって、チケットを購入してもらう
↓
・お得に商品やサービスなどを提供し、お客様にリピートを促す
といった流れも構築可能です。
また逆にクーポンサイト内でアプリの存在を示してダウンロードを促し、リピーターを増やすと言った施策も取れるようになります。
集客ツールは、複数持っておいたほうが有利です。
まとめ
今回はスマホ決済とデジタルチケットとは何か、そして2つを活用した集客方法の解説などを行ってきました。
新型コロナウイルスの影響で、現金での支払いに抵抗を持つ方が増加しています。その中でスマホ決済やデジタルチケットの活用は、店舗が生き残るためにも必要不可欠になりつつあるのが現状です。
スマホ決済導入については、決済代行業者などの活用も考えてみてください。またクーポンタイプの電子チケットは、自店舗アプリと組み合わせると活用の幅が広がるのでおススメです。
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